セラミックコンデンサ
セラミックコンデンサはその名の通り電極間の絶縁物にセラミックを使用したものです。最近ではチップ型が主流になりましたがプリント基板との熱膨張率の違いからチップ割れを起こす場合もあり、リード型に対してマウント上の注意が必要です。当然ですが容量の大きなものほど、耐圧の高いものほど体積あるいは面積が大きくなるため注意の度合いが変わってきます。大型のものなどではチップコンデンサにリードやリボンを付けて物理的な力がコンデンサ本体にかからなくしているものもあります。一般的には高い周波数で使用するコンデンサと考えて差し支えないでしょう。
使用するに当たり注意すべき或は計算すべき、実測定すべき項目は次の通りです。
- かかる直流電圧
- 流れる交流電流の大きさと周波数
- 周囲温度(使用可能温度範囲)
- 自己発熱による温度上昇(回路デザインをしている立場からすると、周波数をパラメータにしたこのデータ提示、あるいは表記しているコンデンサメーカはユーザの立場に立って設計している優秀なメーカです)
- 容量変化の温度係数(NP0など)
- 容量の誤差(J、K、Mなど)
上から4項目までは規格の80%以下で使うなどのディレーティングが必要です。ICなどのパスコンとして使用する場合はほとんどの場合が直流耐圧だけを考慮して使用しますが、大きな容量のコンデンサを使っているのを見かけますが、容量が大きいほど自己共振点が低くなり、パスコンとしての役目を果たさなくなることがあります。アナログICで数十MHz以上を扱う場合にはパスコンの役目が重要(ICが自己発振することも頻繁に起こります)になりますので、1000pF、0.01uF、0.1uFを並列に入れて広い周波数で直流ラインのインピーダンスを下げたり、他のパスコンと切り分けるため(デカップリング)に電源ラインに小さな抵抗を入れるなどの措置を行います。
2項と4項はなじみが薄い設計者も多いと思いますが、ノイズやリップルを取る、という表現からはピンと来ないかもしれません。ノイズを取るということは交流電流が流れているということです。コンデンサには等価的に直列に抵抗成分があり、交流電流が流れると誘電体損失により自己発熱します。tanδやQなどで表現することもありますが、最終的には温度上昇値または最高使用周囲温度での動作時のコンデンサ温度を測定する必要があります。コンデンサは暖まらない部品という誤解をしている人も見受けられますので、抵抗などと同じように自己発熱するものであるという認識を持つことが大切です。
セラミックコンデンサの回路上の用途は実に幅広く、ICのパスコン以外に、商用ラインのアースに対する通称Xコンと言われる部分に使ったり、スイッチング電源ではスイッチングサージを抑える通称スナバ回路のコンデンサとして利用したり、高周波回路ではインダクタと組み合わせてフィルタを形成したり、抵抗と組み合わせてフィルタを形成するなど様々です。形状や容量の範囲も非常に幅広く、電界コンデンサの代役を務める場合も多々あります。
